「水タンクは前年比で25倍 断水に敏感なのか」能登半島地震で高まる意識…防災グッズの売れ行き急伸 

能登半島地震の被災地では懸命な救助活動が行われています。一方、静岡県内の防災意識の高まりは防災グッズの売れ行きに現れていて、商品によっては、2023年の25倍の人気ということです。

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発生から12日目となった被災地では、行方の分からない人の捜索が行われました。石川県内の死者は215人、安否不明者は28人となっています(1月12日午後2時時点)

静岡県庁では12日、石川県穴水町で災害対策本部の運営などに携わった職員らが県の幹部らを前に活動内容を報告。被災状況の深刻さと同時に、復旧に向けても課題は未だに続く断水だと話しました。

<災害マネジメント支援員 板坂孝司班長>
「水等の備蓄は大事かなと感じます。トイレもちゃんと、自分専用のものがあればそれなりに気持ちもちょっと楽になるところがある」

今回の地震の教訓を生かそうと、すでに静岡県内では動きがありました。静岡市清水区のホームセンターでは、地震直後から防災グッズの売り上げが急激に伸びています。

<カインズ清水店 新井郁也さん>
「いま一時的にお客様から多くお買い求めをいただいて、数が少なくなっているものもございます」

店舗によりますと複数の日用品などが入った防災セットは約20倍、非常用の保存食も約16倍の売り上げとなっています。特設コーナーを設けて対応するほどです。

<訪れた客は>
「(能登半島地震後)家の方で備蓄に何が足りないかを確認して、食品の方が足りないから来た」

中でも最も売り上げを伸ばしているのが水などの衛生に関する商品です。

<カインズ清水店 新井郁也さん>
「特に水タンクに関しては、前年比で25倍。断水の影響でトイレが流れないときや水が使えないときのことを考え、敏感になっているのかなと感じます」

能登半島地震では、各地で断水が続き、給水車に長い行列ができる様子が見られました。水不足でトイレの水が流せない事態も避難所などで相次ぎ、カインズ清水店では、簡易トイレは約7倍の人気。地震が元日を襲ったこともあり、いつ起きるかわからない災害への具体的な備えが進んでいるようです。

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