認知症PET検査、岩手県内初導入 盛岡の孝仁病院で23日スタート

アルツハイマー病の原因物質の蓄積量を調べるPET-CT。県内での治療態勢の整備や病気の早期発見が期待される=盛岡市・孝仁病院

 盛岡市中太田の孝仁病院PET(ペット)画像診断センターは、アルツハイマー病の原因物質が脳内に蓄積しているかを調べる検査を始める。公的医療保険が適用された新薬「レカネマブ」の投与対象となるか確認するために必要な検査で、導入は岩手県内初。検査用薬剤の注射と撮影で判別でき、患者の身体的負担が少ない。病気の早期発見も期待される。

 23日から実施するのは「アミロイドPET検査」。がん診断で使われる陽電子放出断層撮影(PET)と、体内を詳しく映すコンピューター断層撮影(CT)が一体となった装置PET―CTを用いる。

 検査はまず、病気の原因となるアミロイドベータ(Aβ)というタンパク質に付く検査用薬剤を静脈注射で投与する。約90分安静にした後、ドーナツ型の装置に体を入れ、約20分かけてAβの蓄積を撮影して蓄積量を画像化する。

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