野球界の発展に貢献した人物をたたえる野球殿堂。ことし、殿堂入りするメンバーが発表され、現在、広島カープの球団アドバイザーを務める 黒田博樹 さんが選ばれました。その野球人生を振り返ります。
黒田博樹 投手(1996年)
「ストレートでどんどん三振をとっていけるピッチャーになりたいと思っていますので応援、よろしくお願いします」
黒田博樹さんは、1996年にドラフト2位でカープに入団。1年目から23試合に登板し、6勝をマークします。
その後は2005年に最多勝(15勝)、2006年には最優秀防御率(1.85)に輝くなど、カープだけでなく、日本を代表する選手へ成長。現在、監督の 新井貴浩 さんとは “エースと4番” でチームを支えました。
そして2007年、ファンに惜しまれながらもメジャーリーグへの挑戦を選択します。
MLB(2008年~2014年)212登板 79勝 1319回 986奪三振
2014年には日本人初となる5年連続2けた勝利、さらに 野茂英雄 さん以来となる日米通算3000投球回も達成。
そして2015年…
黒田博樹 投手(2015年)
「野球界の広さというか、世界の広さというか、そういうのもたくさん経験した中でやっぱり広島という小さい街ですけど、そういう所でぼくのことを待ってくれる人がいるというのはすごく感じていましたし、ぼくがFA権を最初に取ったときにファンの人たちに自分の心を動かしてもらったので、それで逆に今度はね、自分がそのファンの人たちを、気持ちを動かせればいいかなという、そういう気持ちが一番大きかったですね」
日本球界復帰1年目に11勝を挙げると、2年目(2016年)には日米通算200勝を達成。
黒田博樹 投手
「本当にチームのために201勝目を目指して、また、あしたから準備して、そして、大きな目標に向かってチーム全員で戦っていきたいと思っています」
そして、2016年9月10日…
実況 一柳信行 アナウンサー
「投げた。打った。詰まった、ショート真っ正面、ショートバウンドを取った。1塁へ送球。アウト、カープ優勝! 今、黒田と新井が抱き合っています。黒田と新井が抱き合って、新井が泣いています」
カープ、25年ぶりのリーグ優勝。悲願を達成し、この年に引退を決意します。
黒田博樹 投手(2016年)
「20年間やってきて、本当、最後にまさかこういう形でユニホームを脱げるとは思っていなかったので…。20年間、なんとか野球を続けて来られました。そして最後に世界一のカープファンの前でユニフォームを脱ぐことができます。本当に最高の引き際だと自分では思っています。20年間、本当にありがとうございました」
日米通算203勝など多くの偉業を成し遂げた黒田博樹さん。その活躍が認められ、18日、殿堂入りとして日本球界の歴史に名を刻みました。