名刀「山姥切」取得に寄付金1億7千万超 足利市、3億円で購入予定 「みなさまの思い預かる」

名刀「山姥切国広」=2022年2月、足利市内

 【足利】市は18日までに、市ゆかりの名刀「山姥切(やまんばぎり)国広」(国重要文化財)の取得に向けて募った寄付金の総額が1億7013万7千円だったと発表した。クラウドファンディング(CF)サイトやふるさと納税の手数料、返礼品代を差し引いた1億3090万3千円を、取得費用の一部などに充てる。

 刀は市の外郭団体である市民文化財団が3億円で購入予定。このうち1億円を募ろうと、市は昨年「縷縷(るる)プロジェクト」を立ち上げ、9月からCFなどを実施した。

 10月まで受け付けたCFでは、4614人から計1億2586万2千円が集まった。ふるさと納税と個人や企業・団体からの寄付は12月末までに、1090人と81団体から計4427万5千円が寄せられた。

 同プロジェクトでの寄付受け付けは同月末で終了したが、ふるさと納税では引き続き、維持管理など刀に係る事業に活用する寄付項目を設ける。

 市地域創生課は「多くの支援をいただき感謝している。みなさまの思いを預かりながらプロジェクトを遂行したい」と話した。

名刀「山姥切国広」

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