〈1.1大震災〉珠洲住宅、半数が全壊 3000戸見通し

倒壊した建物が多い珠洲市正院町=17日(ドローンから)

  ●県内被害2万8925戸に

 能登半島地震で18日、珠洲市の泉谷満寿裕市長は市内全約6千戸のうち、半数の約3千戸が全壊したとの見通しを初めて示した。石川県災害対策本部員会議で明らかにした。県内の住宅被害は前日から6441戸増え2万8925戸。調査中の珠洲、輪島両市の被害は多数に上り、県内全体の被害戸数はさらに増える可能性がある。

 泉谷市長はオンライン参加した会議で、住宅の解体や撤去にかかる費用の財政支援を国に求めた。県内の住宅被害は、これまで半壊と一部破損を「多数」としていた能登町で確認が進み、4648戸増え、計5千戸となり、県内全体の被害戸数が増えた。

 1.5次避難所のいしかわ総合スポーツセンター(金沢市)に19日、県立中央病院の診療所が設けられる。利用者283人のうち9割が65歳以上で、治療が必要な人も多いため。県内の孤立集落は能登町で解消され、輪島の4地区と珠洲の1地区の計26人。

  ●水道復旧時期、公表せず 知事

 馳浩知事は会議の席上、17日夜に厚生労働省から各地の水道復旧のめどを示され、各市町と情報を共有したと報告した。復旧時期は工事の人員などを精査した上で公表するとして、明らかにしなかった。

  ●輪島で試験通水

 ほぼ全域で断水が続く輪島市は18日、輪島地区で水道管の試験通水を始めた。一時的に水を通して破損箇所を調べ、応急復旧する。

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