横浜・地下鉄関内駅に売れ残りパンの自販機 3割引、お得に食品ロスを削減 販売初日は「想定外の売れ行き」

ロッカーにはその日売れ残った食パンや菓子パンなどがランダムに並ぶ=横浜市中区(横浜市SDGs未来都市推進課提供)

 食品ロス削減を目的に、横浜市営地下鉄関内駅の「SDGsステーション横浜関内」展示スペースで18日、賞味期限内でありながら廃棄されるパンをロッカー型自動販売機で購入できる取り組みが始まった。初日は午前11時までに用意したパン18セットが完売となり、SDGs(持続可能な開発目標)を進める市の担当者は「想定外の売れ行き」と大きな期待を抱いた。

 「~沿線のパン屋さんの商品を販売 SDGsを身近に~」。そう銘打った取り組みは、市とロッカーを製造・販売する企業「アルファロッカーシステム」(同市金沢区)が手を結んで始まった。店舗からロッカーへの補充時間を短縮しようと関内駅付近のパン屋約20店舗に声をかけたところ、「縁道パン」(同市中区)が手を挙げたという。

 縁道パンでは、店内の見栄えを考慮して必要以上にパンを焼いたり、天候によって売れ行きが左右されたりするなどしてフードロスの問題を抱えており、同店の藤井敏明さんは「ロスを減らすにはまずは動かないと何も変わらない。これから新たに課題も出てくると思うので、試行錯誤したい」と意気込んだ。

 透明で中が見えるロッカーに売れ残った食パンや塩パン、総菜パンなどが入っており、通常の約3割引きで販売。価格は300円、500円、600円、千円の4種類を用意している。

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