セリエA王者ナポリがヴィオラ撃破で決勝進出! シメオネ先制弾に急遽投入ゼルビンが初ゴール含むドッピエッタ【スーペル・コッパ】

[写真:Getty Images]

スーペル・コッパ準決勝、ナポリvsフィオレンティーナが18日にサウジアラビアのキングサウード・ユニバーシティスタジアムで行われ、3-0で勝利したナポリが決勝進出を決めた。

前年のセリエA王者とコッパ・イタリア王者による2チーム制から、セリエA2位チーム、コッパ・イタリア準優勝チームを加えた4チーム制に変更されたスーペル・コッパ。その新形式の初陣ではセリエA王者ナポリとコッパ・イタリア準優勝のフィオレンティーナが激突した。

現在、8位と低迷を強いられるものの、直近2連勝と復調気配を示すナポリは、直近のサレルニターナ戦から先発1人を変更。ガエターノに代えてマッツォッキを起用し、[4-3-3]から[3-4-2-1]に布陣を変えてきた。

一方のフィオレンティーナはここまで4位と躍進を見せるが、直近2試合はサッスオーロ、ウディネーゼ相手に1分け1敗と調子は下降気味。この一戦では、直近の試合から先発2人を変更。ラニエリとマンドラゴラに代えてミレンコビッチ、アルトゥールを起用した。

立ち上がりから拮抗した展開が続くなか、より効果的にフィニッシュまで持ち込むナポリがやや優勢に試合を進めていく。9分にはセットプレーの流れからポリターノが強烈な左足のミドルシュートを枠に飛ばすが、ここはGKテラッチアーノの好守に遭う。

その後は前から嵌めに行くフィオレンティーナに対して、ナポリが要所でプレスを剥がして局面を変える。すると、22分には自陣左サイドでのパス交換から意表を突く攻め上がりを見せたファン・ジェズスがクワラツヘリアの身体を張った落としを前向きな状態で受けた後、背後を狙うシメオネへ絶妙なグラウンダースルーパスを通す。これでボックス右まで持ち込んだシメオネは腰の捻りを利かせた右足シュートをゴール左隅に突き刺した。

相手の見事なチームプレーに屈して先手を奪われたフィオレンティーナはすぐさま反撃を開始。前半半ばから終盤にかけては押し込む形を作り出す。28分にはセットプレーの二次攻撃からベルトランがゴールネットを揺らすが、ここは直前のボナヴェントゥーラのオフサイドを取られてゴールは認められず。

その後、前半終了間際にはボックス右で仕掛けたイコネがDFマリオ・ルイのファウルを誘ってPKを獲得するが、自らキッカーを務めたイコネはGKゴッリーニとの駆け引きを制したものの、肝心のシュートをクロスバーの上に外してしまい、絶好の同点機を逸した。

内容はほぼイーブンも決定力の差が明暗分けた前半を経て試合は後半に突入。前半終盤の流れを踏襲する形で後半立ち上がりもフィオレンティーナが攻勢を仕掛けるなか、50分にはベルトランがチーム最初の枠内シュートを記録した。

この流れで押し切りたいイタリアーノのチームは57分にブレカロ、イコネの両翼を下げてエヌゾラ、ソッティルとフレッシュなアタッカーを投入。だが、チームは徐々に攻め切れなくなり、攻撃が停滞してしまう。

一方、1点リードも決してゲームをコントロールできてはいないナポリ。後半半ばを過ぎてマリオ・ルイ、クワラツヘリア、ポリターノを下げてエスティゴーア、ジエリンスキ、リンドストロームとより守備的なカードを切って逃げ切りを意識した戦い方にシフトした。

ただ、この交代直後にはカユステ、マッツォッキが続けて負傷するアクシデントに見舞われ、ガエターノ、ゼルビンのスクランブル投入を余儀なくされる。だが、結果的にこのアクシデントがマッツァーリのチームに味方する。

84分、右CKの場面でキッカーのジエリンスキが正確なクロスを入れると、中央で競り勝ったディ・ロレンツォのヘディングがファーに流れたところに詰めたゼルビンが左足ワンタッチで押し込み、値千金のトップチーム初ゴールとした。

さらに、ゼルビンは直後の相手キックオフの流れから軽率な横パスを高い位置でカットし、相手陣内を独走。そのままボックス付近まで持ち込んで右足の鋭いグラウンダーシュートを左下隅に突き刺し、瞬く間のドッピエッタを達成した。

これで試合を決めたナポリが3-0のままクローズし、セリエA王者の底力を示した。なお、22日に行われる決勝ではインテルvsラツィオの勝者と対戦する。

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