「暁」を演じるメンバーが集結!バンドライブも大盛況の「FFXIV ファンフェスティバル 2024 in 東京」DAY2をレポート

スクウェア・エニックスは、2024年1月7日、8日にオンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」の単独イベント「ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル 2024 in 東京」を東京ドームで実施した。ここではDAY2のステージイベントをピックアップしてお届けする。

■声優陣が名シーンを生アフレコ!10年分の軌跡を振り返る

「声優さんと振り返る名シーン ~新生10周年スペシャル~」には本作プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏、グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏のほか、中村悠一さん、茅野愛衣さん、KENNさん、立花慎之介さん、村川梨衣さん、伊瀬茉莉也さん、浜田賢二さん、市ノ瀬加那さん、内田雄馬さん、井上喜久子さんが登場。まずは、この東京ドームのファンフェスティバルの会場を訪れた暁の面々が影ナレで会話を繰り広げ、アルフィノとエスティニアンがドマ式麻雀で盛り上がったり、ヤ・シュトラらがアイメリクをはじめ盟主たちから送られたというフラワースタンドなどを眺めたり、リアル要素も交えながら楽しそうな様子を見せる。

さらに妖精王の奇跡で現れたリーンや、見守っていたヴェーネスも加わっていく。残念ながら不参加となったクルルはピクトマンサーの修行に励んでいるそうで、リーンやヴェーネスにも音声で挨拶を伝えていた。後に明かされたが、ステージ裏では総勢10人の声優陣が少ないマイクの中で入れ替わりながらリアルタイムに演じていたそうだ。

改めて声優陣がステージに揃ったところで、生の朗読と共に「新生エオルゼア」~「漆黒のヴィランズ」と、「暁月のフィナーレ」のさまざまな場面を振り返っていく。シニアストーリーデザイナーの石川夏子氏の協力のもと、前半は井上さん、後半は市ノ瀬さんがナレーションでも参加した。

失意のアルフィノを励ますタタル、ニーズヘッグに別れの言葉をかけるエスティニアン、ミンフィリアと呼ばれた少女とランジートの決別、水晶公の語り、ルナルに告げるマトーヤの決意、第一世界を去るサンクレッドたちを見送るリーンなど、思い出深いシーンが届けられる。新生以前の、いわゆる「根性版」から参加している中村さんはここまであっという間だったと思い返しつつ「漆黒のヴィランズ」でのリーンとの出会いを経て、初めてサンクレッド自身について深く語られたと話す。

これについて吉田氏は、暁のメンバーについて「新生エオルゼア」から深掘りする余裕がなかったが、やっと「漆黒のヴィランズ」でタイミングが巡ってきたと説明。ちなにみ、パッチ5.5「黎明の死闘」に登場した目を輝かせる子供を伊瀬さんが演じていたのは石川氏のこだわりだったそう。というのもタタルのいる場所から物語が始まり、戻ってきて物語が区切りを迎えていたので、それ踏襲するという意図があったそうだ。

KENNさんはウリエンジェの話し方などの変化についても触れ、エスティニアンを演じた浜田さんは当初、個人的に思い入れもある竜騎士のキャラクターを演じられることが嬉しかったそうだ。立花さんは今回演じたシーンについて「どん底まで落ち込んでほしい」と言われたのが印象に残っていたことを話し、村川さんはアリゼーについて、感情の置き場が難しい時期もあったが今は仲間として受け入れられていることを喜んでいる様子だった。リーンを演じた市ノ瀬さんは当時デビューから2年ほどの新人の時期だったそうで、リーンの成長にうまくかみ合ったのではないかと吉田氏も絶賛。そんな市ノ瀬さんについて、KENNさんと中村さんが“親目線”を奪い合うような場面もあった。

声優陣から「昔に比べてカットシーンが非常に増えた」といった話題が上がると、吉田氏はパッチリリースとの兼ね合いもあり当初は抑えていたことを明かす。今後、長期にわたり運営していくなら「カットシーンが減るより、だんだん増えていったほうがいいのでは」という裏事情もあったそうだ。

「暁月のフィナーレ」の名シーンは、ヴェーネスの強い決意から始まる。廃墟と化したガレマルドで身を寄せ合うアルフィノとアリゼー、レポリットにムーンブリダとの思い出を話すウリエンジェ、終末の迫るラザハンで立ち向かうグ・ラハ、シカルド(演:浜田さん)と共に駆け付けたソロバン(演:中村さん)などの友好部族たち、ハイデリンを乗り越えるための闘い、そしてすべてを終えて戻った面々を迎えるタタルの「おかえりなさい」で締めくくられた。

井上さんはキャラクターのなかでも複雑な経緯をもつヴェーネスについて、一度終えた収録を再度やり直したことを明かす。井上さんは「本来あってはならないこと」とひたすら恐縮していたが、開発陣は「むしろ、すごいこと」と感謝しかなかったそうだ。そうした声優陣の熱演に突き動かされ、声の震えなどの演技に合わせてカットシーンのアニメーションを細かく調整していると吉田氏。ヤ・シュトラを演じる茅野さんは、当時はこうした声の低いクールなタイプのキャラクターを演じたことがなかったそうだが、パッチ6.1に登場した魔法少女のような掛け声の「トゥルルル、アワワ~!」は衝撃が大きかったようだ。それに加えて茅野さんはヤ・シュトラを母親のように扱う意図が気になったようで吉田氏に直接尋ね、プレイヤーの反応や感想を取り入れたものと説明されていた。

トーク終盤には内田さんから「暁メンバーでプレイヤーボイスを入れられないか」という提案が飛び出し、プレイヤーボイスは10年以上更新されていないこともあって前向きに検討されるそうだ。コラボ時期も発表された「ファイナルファンタジーXVI(FFXVI)」の話題などでも盛り上がり、今後またイベントで朗読があった際はプレイヤーの選択肢を吉田氏が担当するそうなので、次の機会が待ち遠しいところ。

■開発スタッフ参加の余興にも全力!結成10周年「THE PRIMALS」の音楽ステージ

「FFXIV」と共に歩んできたオフィシャルバンド「THE PRIMALS」の音楽ステージには、前説として林洋介氏(リードアイテムデザイナー)、望月一善氏(リードコミュニティプランナー)が登場。場を盛り上げつつ、現時点で明確な使用用途があるわけではないそうだが色々なパターンでの歓声の収録も行われた。

さっそく「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」から「忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~」が演奏され、会場に集ったプレイヤーから熱い歓声がステージへ一気に押し寄せる。サウンドディレクターの祖堅正慶氏から「AoEを飛ばしていくから声援で跳ね返せ!」と挑発的なコメントが飛び出し、プロトカーバンクルなどのイメージからかペンライトが緑色に染まった「Scream ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」へ。

メンバー紹介では恒例となった「どこから来たの?」「家ー!」のコール&レスポンスも挟み、続いてはファイストスと戦う「White Stone Black ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」。「月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~」ではゲーム内の楽曲でもバイオリンを担当していた伊藤友馬さんが、「To the Edge」ではゲストボーカルのJason Charles Milleさんを迎え、ペンライトを握る手にも自然と力が入る。

そして今日のイベントやここまでの旅路を振り返るような「Close in the Distance」から、ゲストボーカルのAmanda Achenさんが包み込むような歌声で「Flow Together」を披露。時折SNSでイベントを満喫している様子を投稿していたゲストボーカル陣は、Jasonさんは竜騎士、Amandaさんは吟遊詩人のプレイヤーへ呼びかけ、メインジョブのプレイヤーが大歓声で応える場面もあった。さらに「暁月のフィナーレ」のトレーラー映像に合わせた「Endwalker - Footfalls」ではJasonさん、Amandaさん、伊藤さんも参加。祖堅氏が「もう2度とできない」と訴えたのも納得の、今日ここでしか体感できない空間となっていた。

ライブ終盤には、ついに“大物演歌歌手”の吉田直樹氏がステージに参戦。「天つ風 ~白虎征魂戦~」を歌い上げると「気持ちがいい」と満更でもない様子を見せ、そのまま吉田氏も加わった「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」は「FINAL FANTASY XIV DIGITAL FAN FESTIVAL 2021」のものから新たなエモートも取り入れてパワーアップ。祖堅氏がこっそり明かしていたが、THDのダンサー陣は今回のために通常業務の傍ら1カ月ほど練習に励んだそう。楽曲の合間に、ララフェルの/sitポーズでステージへ座り込む吉田氏もファンには必見だった。

ラストスパートは「此処に獅子あり ~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~」、祖堅氏のトランペットが鳴り響く「メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~」、時間停止ギミックもしっかりクリアした「ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~」から「エスケープ ~次元の狭間オメガ:アルファ編~」を一気に披露し、2日間のファンフェスティバルを締めくくる。なお、このバンドライブはDAY1のピアノライブと合わせて、2月6日23時59分(購入は2月5日23時59分)まで有料のアーカイブも行われている。見逃してしまったファンはこちらで楽しもう。

また、パッチ6.1「新たなる冒険」からパッチ6.5「光明の起点」までの6.xシリーズを収録したサウンドトラック「GROWING LIGHT: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack」が3月27日に発売決定した。特典映像も収録されているので、こちらも楽しみに待っておこう。

(C) SQUARE ENIX


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