石川・珠洲で公衆浴場再開 奥能登の被災地で初めて

公衆浴場「海浜あみだ湯」の再開を前に湯を確かめる新谷健太さん=19日午後、石川県珠洲市

 能登半島地震の影響で休業していた石川県珠洲市の公衆浴場「海浜あみだ湯」が19日再開した。同市では断水が続き、地震後初めて湯船に入った被災者もおり、一時の癒やしを求めて多くの人が列を作った。県公衆浴場業生活衛生同業組合によると、奥能登で公衆浴場の再開は初めて。しばらくは珠洲市民を対象に短縮営業する。

 施設を実質的に経営する新谷健太さん(32)は、北海道北見市出身で2017年に珠洲市に移住。自宅が津波の被害を受けて半壊し避難所で暮らすが、常連客からも望む声が多く再開にこぎ着けた。施設は地下水をくみ上げ、まきでお湯を沸かす。パイプが破損し、漏水していたが応急処置した。

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