高かった卵の価格が値下がり傾向に 理由と今後の見通しは

「物価の優等生」とも言われたタマゴ。去年は価格高騰が続きましたがここへ来て値下がり傾向にあるようです。理由と今後の見通しを探りました。

買い物客 静岡市内 70代男性:
「だいぶ安くなっていますね」

買い物客 静岡市内 70代女性
「いや~今知らなくて、見たら安かったので、すごい助かりますね」

出汁のうまみが口に広がる厚焼き玉子に、ふわとろのオムライス、おでんでも人気の“タマゴ”。

去年は鳥インフルエンザの影響などで価格高騰が続いていましたが、実はここに来て、値下がり傾向にあるといいます。

JAによりますと

「JA全農たまご」によりますと、東京市場の出荷価格は去年5月に1キロ300円(Mサイズ)を超えていましたが、現在は180円となっていて、200円を下回ったのは実に1年10カ月ぶりです。

スーパーでは

能地 優アナウンサー
「静岡市内のスーパーに来ています。こちらではタマゴ10個入り1パックが145円で売られています。開店した9時の時点では、こちらのようにタマゴが一番上の段まで並んでいましたが、開店して1時間ほどたった今、隣の列を見てみますとタマゴが売られている場所は残り1段になっています。」

18日、静岡市内のスーパーでは、
Lサイズ10個入りのタマゴが157円(税抜き145円)となっていて、ピークだった去年4月~7月の260円から100円ほど値下がりしていました。

この店では半月に一度、相場に合わせ、価格を見直していて、
値下げした今週は、売上げがおよそ1.5倍になったといいます。

買い物客 静岡市内 70代女性:
「いや~、今知らなくて、見たら安かったので、すごい助かりますね」

買い物客 静岡市内 70代男性:
「タマゴがどうしても欠かせない。今まで高い時はちょっと控えたりはしていたが、やっぱり安くなると買いますね。」

スーパーの客からも喜びの声。

店によると、例年この時期は価格が下がる傾向にあるといいます。

田子重 西中原店 増田克己店長:
「お正月はタマゴを作る工場が休みで、タマゴの消費が少なかった。いつも正月になると相場が下がるというのが毎年の傾向ではある。」

静岡県内でも、去年は一時1パック300円を超えていた店もある中、なぜここまで価格が下がったのか?

なぜ値下がりしたのか専門家に聞いた

専門家に話を聞きました。

電話 元東京農業大学教授 信岡誠治さん:
「一番の要因はタマゴが今、余っています。消費していただいているんですけども、外食向けも(タマゴ料理を)メニューから外したものが戻っているが、全面的に戻った状態にはない」

専門家によると、タマゴを買う人が減り、飲食店もタマゴを使うメニューを減らしたため在庫が余り、価格が安くなったといいます。

今後、タマゴの価格はどうなるのでしょうか。

電話 元東京農業大学教授 信岡誠治さん
「価格的には余り気味なので、もうしばらくは、1月いっぱいは今の価格は続く。1年のうちで今が一番、買い時」

ただ、スーパーにとっては再びタマゴの価格が高騰する不安も常にあるといいます。

田子重 西中原店 増田克己店長
「タマゴについては、夏場はあまり暑いとタマゴを生む量が減ってしまうと聞いているが、やっぱり一番大きな(心配)は鳥インフルエンザの影響で、個体数が減ってしまうというのが一番怖いというか、影響があると思う。」

© 静岡朝日テレビ