月着陸成功も浮かない表情 JAXA「成果の最大化に努力」

小型探査機「SLIM」の月面着陸について記者会見する(右から)JAXAの山川宏理事長、国中均理事、宇宙科学研究所の藤本正樹副所長=20日午前2時31分、相模原市のJAXA相模原キャンパス

 「太陽電池の発電ができていない。取得したデータを地球に送信させ、成果の最大化を図るべく努力している」。月への軟着陸に成功したものの、電池のトラブルに見舞われた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「SLIM(スリム)」。20日未明の記者会見で、JAXA幹部は終始浮かない表情を見せた。

 着陸予定時刻の20日午前0時20分ごろには問題なく降下を終えたように見えたが、会見が始まったのは約2時間後だった。

 国中均理事は「会見が遅れ申し訳ない。データ解釈に戸惑っていた」と陳謝。着陸はすぐに確認できたが、間もなく太陽電池が発電していないことが報告されたという。

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