輪島市門前地区で24日小中再開 町野地区は1月下旬、輪島地区未定

  ●授業実施せず

 輪島市の小川正教育長は20日、市役所で会見し、能登半島地震で休校が続いている小中学校について、門前地区で24日に再開することを説明した。町野地区は1月下旬、輪島地区は調整中とした。通常の授業はせず、児童生徒が顔を合わせる機会をつくり、状況をみながら授業を始める。

 門前地区は門前東小、門前西小、門前中で対象人数は約80人。門前東小で受け入れる。教員15人程度で受け持つ。町野地区は町野小、東陽中の計10人程度が対象で、町野小で1月下旬からとなる。輪島地区は受け入れ先を調整している。

 スクールバスの確保が難しいため、登校は徒歩、保護者送迎のみとし、中学生は自転車も認める。学校の出席日数には計上せず、欠席扱いにはしない。受け入れ校は、いずれも避難所となっているため、校舎内の空きスペースを活用する。

 授業の再開については、オンラインや教員が出向くことも検討する。通常のカリキュラムは想定していない。

 小川教育長は「子どもが集う場を確保し、保護者も安心して仕事に復帰できるようにするのが復興につながる」と述べた。地震発生前は約半数の教員が市外から通勤しており、授業の再開に向けては「市教委だけで完結すると思っていない。市外に(教員の)応援を求めたい」と話した。

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