能登半島地震を受け、栃木県鹿沼市の粟野中は被災地向けの支援物資を募るボランティア活動に取り組んだ。20日、主に保護者などが同校に物資を持ち寄り、生徒が仕分けを担当。荷台の3分の2ほどの量の物資を載せた4トントラックが石川県七尾、珠洲、羽咋市などに向かった。
同校は、県南の中高生を中心につくるボランティア団体「Rainbow(レインボー)」の要請を受け、保護者や地域住民らに物資提供の協力を呼びかけた。
同校体育館前には朝から、ティッシュや生理用品、おむつ、ミルク、飲料水などが運び込まれた。仕分け作業には1~3年生約30人が参加し、大量に積まれた物資を手際よく分類、梱包(こんぽう)していった。
2年広田壮真(ひろたそうま)さん(14)は「地震の規模が大き過ぎて、被災した人たちがどれくらい困っているのか、正直想像できない。物資が心の支えになってくれればいいと思う」と願った。
軽乗用車1台分の物資を持ち寄った市婦人防火クラブ連合会の生澤靖子(いけざわやすこ)副会長(57)は「何かできることはないかと探していた時に活動をSNS(交流サイト)で知った」と話した。
レインボー側の関係者の運転で、トラックは被災地へ出発した。現地の医師会やロータリークラブなどを通じて避難所などに運び込まれる。
活動はNPO法人県防災士会などが協力した。生徒たちは同校道場で避難所の設営も体験したほか、非常食に使われるアルファ化米のわかめご飯を持ち帰った。