【がんばれ!郷土力士】大の里圧倒6勝目 21日、遠藤と「石川対決」

  ●県勢3関取黒星

 大相撲初場所7日目の20日、新入幕の大の里は西前頭11枚目の王鵬との1敗対決を制し、6勝目を手にした。8日目は同13枚目の遠藤との「石川対決」が組まれ「石川の人もいっぱい見てくれると思う。それでもやることは一つなので頑張る」と憧れの先輩との初対戦を心待ちにした。1敗は4人となり、勝ちっ放しの元大関朝乃山(富山市出身、高砂部屋)を追う。

 大の里は1歳上の有望株を圧倒。鋭く踏み込んで右を差し、左はず押しで一方的に寄り切り「力が伝わっている」とうなずいた。この日は、国技館に来場したファンの投票で決まる「森永賞」に初めて選ばれたが、気付かずに懸賞を受け取ったそうで「えっ知らなかった。ありがたい」と恐縮していた。

 所要4場所で幕内に上がり、八角理事長(元横綱北勝海)に「馬力は魅力。早く上位と当たるのを見てみたい」と言わしめる。4日目から4連勝と波に乗ってきた23歳の逸材は「ギアが上がってきた感じがする」と力を込めた。

 遠藤は5連敗で6敗目を喫した。西前頭10枚目の佐田の海に巻き替えられて右四つを許すと、防戦一方のまま寄り切られた。支度部屋では目を閉じて無言を貫いた。

 東十両7枚目の輝は同6枚目の時疾風に押し出され、3敗となった。小兵のおっつけに下がり、上体を起こされて押しに土俵を割った。「考え過ぎて圧力がかかっていなかった。しっかり修正して一日一番やっていく」と切り替えた。

 新十両の欧勝海は西十両10枚目の白鷹山に屈し、4敗目。突き、押しを受けてまわしが取れず、左おっつけに防戦一方となり、送り出された。「立ち合いで迷ってしまった。間合いが難しい」と声を落とした。

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