「天を目指す昇龍」高く飛躍する年にと願い込める 京都・南丹の生身天満宮で展示

天高く上っていく龍神と船越さん(京都府南丹市園部町・生身天満宮)

 京都府南丹市園部町の生身天満宮で辰(たつ)年に合わせ、八木町のイラストレーターによる「龍神画展」が開かれている。天を目指す龍の姿を勢いのある筆致で描き「誰もがどこまでも高く飛躍する年になってほしい」との願いを込めている。

 日本神話や龍をテーマにした絵が得意な船越由枝さん(48)に同宮が依頼し、本殿の回廊に6点を飾った。

 「昇龍」は縦横各1.8メートルの大作。白い龍がとぐろをほどき、天高く昇る姿に「迷いの渦が解け、幸せに向かう」というイメージを表現した。胴体の周りで巻き起こる風を思わせる線は、勢いを表そうと、絵の具を付けた筆を板に向かって頭上から振り下ろして引いた。

 一方で「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)と龍神」は、くつろいだ様子で姫に頰ずりする龍神を淡い色彩で描いた。龍は雲上を飛ぶだけでなく「私たちをそばで守ってくれている」と想像した。

 船越さんは辰年生まれで「自分の干支(えと)の年に展示できてうれしい。日本中の人が幸せに過ごせる年になれば」と話した。

 無料。2月3日まで。

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