「より建設的な議論を進めていただけると」有識者会議座長が静岡市長らと意見交換 リニア工事環境保全報告書取りまとめ受けて

リニア中央新幹線の工事をめぐり、静岡工区の環境保全に関する最終報告書をまとめた国の有識者会議の座長らが1月21日、静岡市と大井川流域10の市・町を訪れ、首長と意見交換を行いました。

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国土交通省の有識者会議は2023年12月、南アルプスの生態系などの環境保全について最終的な報告書を取りまとめ、公表しました。

21日は静岡市側の求めに応じて、有識者会議の中村太士座長と国交省の村田茂樹鉄道局長が静岡市役所で難波市長と面会し、南アルプスの環境保全に向けた継続的なモニタリングの必要性などを話し合いました。

<有識者会議座長・中村太士北海道大学教授>
「(報告書の)足りない部分をきちんと補足するような形で、より建設的な議論を進めていただけるとありがたい。もし協力できることがあったらしていきたい」

<静岡市 難波喬司市長>
「南アルプスの自然環境の問題という複雑で、いろんな複合的、社会的にもいろんな影響のある問題ですから、市の力だけでJR東海と議論をしていくのは難しい。あとはこの土台(報告書)を基に、我々が疑問に思っているところをJR東海と意見交換をして詰めていく」

中村座長らは21日午後には、島田市役所を訪れ、大井川流域10の市・町の首長らとも意見交換を行いました。

一方、静岡県との意見交換について、村田鉄道局長は「機会があれば検討していく」ということです。

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