那覇空港 → 恩納村・名護市まで20分! ヘリバスで沖縄県内の移動短縮 4月から本格運用 1万円で利用できるプランも

 沖縄振興開発金融公庫、沖縄銀行は22日、ヘリコプターを活用した新たな交通システムの構築を目指すITスタートアップ企業、Blue Mobility(ブルーモビリティー、那覇市)に計3千万円を融資したと発表した。空港とホテルをヘリで結ぶことで渋滞緩和など交通課題の解決を目指し、定時のヘリコプターバス、チャーター制のヘリコプタータクシーを4月から本格的に運用する。(政経部・銘苅一哲)

 県内でヘリの遊覧飛行を展開するSpace Aviation(スペースアビエーション、京都府)と提携し、同社の機体や操縦士を利用する。

 ブルーモビリティーの道廣敬典代表取締役は「スペースアビエーションが管理する(運航の)枠を買い、客に販売する販売代理店のイメージ」と説明する。

 2023年にクラウドファンディングで支援を受け付け、同年9月から支援者を中心に運用を始めた。バスは土曜と日曜に1日8便で那覇空港と恩納村の沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ、名護市のカヌチャリゾートをそれぞれ20分程度で結んでいる。

 2月から4月以降の一般向けのチケット予約の受け付けを開始した。運用する機体の乗客用は3席。料金は2席で7万円、3席で9万円に設定する。将来的に10席程度の中型機導入を目指している。「県民にもヘリでの移動を体験してほしい」と直前にスケジュールが空いていれば1万円で利用できるプランも設ける。

 道廣代表は県内で40余り整備されているヘリポートを活用したタクシーのほか、一定期間の乗り放題、ギフトチケットのサービスの展開も考えている。「富裕層だけでなく、一般の観光客にも沖縄で特別な体験をしてほしい。観光体験のアップデートや経済波及効果を生み出したい」と抱負を語った。

 ブルーモビリティーのホームページはこちら(https://bluemobility.co.jp/)から

ブルーモビリティーが運用するヘリコプターと道廣敬典代表(提供)
ブルーモビリティーの道廣敬典代表(中央)への融資を担当した沖縄振興開発金融公庫、沖縄銀行の担当者ら=22日、那覇市

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