【早出し】山形の伝統工芸、芸術体感 市企画のインバウンドモニターツアー

参加者が山形鋳物の型作りなどを体験したモニターツアー=山形市

 インバウンド(訪日客)拡大を目的に、山形市の伝統工芸や芸術を体感するモニターツアーが23日、市内で行われ、参加した国内在住の外国人らが山形鋳物や打刃物の工房を見学した。市が観光庁の補助事業を活用し初めて企画した。モニターの意見や課題を踏まえ旅行商品の開発を目指す。

 体験機会の提供を重視したプログラムが組まれた。一行は伝統工芸品の魅力に触れたほか、同市蔵王温泉の蔵王ベースセンタージュピアを会場に、山形交響楽団のコンサートも鑑賞した。22日にも実施し、2日間で米国などから計5人が参加した。

 山形鋳物の長文堂(同市鋳物町、長谷川光昭代表)では、素材にこだわった鉄瓶の製造工程について説明を受けた。鋳物の型作りを体験したのをはじめ、鉄瓶とポットで沸かしたお湯を飲み比べる時間も設けられた。カナダ出身の会社員サマンサ・ニコラスさん(30)=東京=は「大変良かった。日本文化を身近に感じられる旅行は外国人から人気を得られる」と話した。

参加者が山形鋳物の型作りなどを体験したモニターツアー=山形市

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