財務省が24日発表した2023年の貿易統計（速報、通関ベース）によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9兆2914億円の赤字だった。赤字は3年連続だが、赤字幅は前年と比べて54.3％縮小した。輸出額は半導体不足の緩和もあり自動車が増え初めて100兆円を超え、比較可能な1979年以降で過去最大だった。輸入額は原油などの資源価格の高騰が和らぎ縮小した。
輸出は前年比2.8％増の100兆8866億円。これまで最大だった22年の98兆1736億円を上回った。輸入は7.0％減の110兆1779億円となった。
輸出を品目別にみると、自動車が32.7％増の17兆2652億円。輸入では原油が16.1％減の11兆2862億円となった。
国・地域別では、米国の輸出が11.0％増の20兆2668億円と過去最大となった一方、中国は6.5％減の17兆7647億円となった。米中への輸出額が逆転したのは19年以来4年ぶりだ。
同時に発表した23年12月の貿易収支は3カ月ぶりの黒字となった。黒字幅は621億円だった。
