新聞労連ジャーナリズム大賞特別賞に長崎新聞の離島報道  多角的視点で現状と魅力を発信

特別賞の表彰を受ける手島支局長(中央)と角村支局長=東京都内

 平和・民主主義の確立や言論の自由に貢献した記事を顕彰する第28回新聞労連ジャーナリズム大賞の授賞式が23日、東京都内であり、特別賞に選ばれた長崎新聞の「長崎県の離島を巡る一連の報道」を担った離島取材班が表彰された。
 選考委員会の講評では、対馬の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の選定調査受け入れを巡る取材に触れ「国策の最前線となった離島で思う存分、取材する意欲を評価したい。独特の食文化や景観を紹介する記事など、離島に暮らす若手やベテラン記者が中心になって島のありのままを描く姿勢が好ましい」などとした。
 手島聡志対馬支局長と角村亮一五島支局長が取材班を代表して表彰を受け、角村支局長は「島の振興、課題解決に資するような情報発信を目指し、さまざまな視点から島の今を切り取ろうと試みた。全国で最も島の数が多い県の地元紙として、また一島民としてこれからも丹念に島の事象を伝えていきたい」などとあいさつした。
 受賞作は、過疎化が深刻な離島の現状や課題を浮き彫りにしながら、食や自然など島の魅力を五島、上五島、対馬、壱岐の4支局が中心となって発信した。
 大賞は、共同通信「障害者不妊処置問題のスクープと一連の報道」など3作品に贈られた。

© 株式会社長崎新聞社