地元産ヒノキで学習机製作 木の良さや故郷への愛着育む 机は自身が中学校で使用/岡山・鏡野町

南小学校=岡山県苫田郡鏡野町=で23日、鏡野町産ヒノキを使った学習机を組み立てるワークショップがあり、6年生48人が新年度から自身が中学校で使用する1台を組み立てた。

町の面積の87%が森林となっている同町では、「木育」の一環として2020年から行われている取り組み。地元の木の良さや林業ついて学び、故郷に対する愛着を深めてもらうのを目的としている。2月16日までの間、町立の小学校5校(6年生計94人)で実施する予定で、部品は河井林産鏡野工場(同町薪森原)が製作した。

この日は町産業観光課・森林づくりセンターの職員と林業関係者らでつくる「森林づくり協議会」のメンバーら25人が指導役として来校。体育館に集まった6年生は「天板などの部品にはあらかじめ穴が開けられている。はめ込むパーツが決まっているので間違えないように」といった話を聞いた後、接着剤や木づち、ドライバーを使い、部品同士を連結するのに必要なボルトやダボをはめ込んでいった。

慣れない作業に苦戦する子どももいたが、説明書を読み返したり、アドバイスを受けたりしながら作業を進め、すべての部品を組み合わせると、満面の笑みを浮かべた。宰相瑛太君(12)は「難しい作業を頑張った分、達成感を感じた。中学校での3年間は気合いを入れて勉強ができそう。大切に使っていく」と話した。

製作した机は3月下旬に鏡野中学校(竹田)に届けられ、脚部を取り付けて完成する。

組み立て終わった学習机

© 津山朝日新聞社