伊万里ケーブルテレビジョン常務取締役の大鋸あゆりさん(52)が、ケーブルテレビ業界への功労者に贈られる「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2023」を受賞した。地域に寄り添った番組制作を続け、業界での若手や女性スタッフの地位向上に貢献したことが評価された。
同賞は1988年に設けられ、毎年2~4個人・団体が選ばれている。県内からの受賞は大鋸さんで3人目になる。
大鋸さんは94年に入社。地域発の報道やドキュメンタリー制作に長く取り組み、玄海原発の再稼動や市営散弾銃射撃場の鉛汚染土問題など重いテーマも丁寧に伝えて高い評価を得てきた。後進の指導にも尽力し、現在は日本ケーブルテレビ連盟のコンテンツ委員会副委員長を務めるなど、業界全体の人材育成も担っている。
昨年12月に東京都で贈呈式が開かれ、大鋸さんはあいさつで「入社当時、女性が働くことへの理解は乏しかったが、仕事をとことん続けてこられたのは多くの方々の支えのおかげ。これからも誰もが働きやすい環境づくりなど、業界のために力を尽くしたい」と述べた。(青木宏文)