滋賀県豊郷町の職員、住民646人の個人情報を自治会長らに提供 地方公務員法違反で処分へ

豊郷町役場

 滋賀県豊郷町は24日、住民生活課の職員が町内の自治会長から依頼を受け、住民基本台帳のデータを基に自治会内に住む646人の名簿を作り、手渡していたと発表した。二次被害などは確認されていないという。町は地方公務員法違反などで職員を処分する方針。

 町によると、職員は昨年11~12月ごろ、ある自治会長から新年度の役員選挙に使うとして、地区内に住む町民の名簿を求められた。住民基本台帳から役員候補となる25~69歳の男女646人の氏名や住所、生年月日、世帯主などの情報を取得、エクセルで編集して印刷し手渡した。2021~23年度には、同自治会が敬老会で活用するため求めた高齢者名簿を当時の会長らに提供していたという。

 今月12日に町に情報提供があり発覚。町は22日までに役員選挙用の名簿を回収したが、敬老会用の名簿は確認できなかったという。

 職員は「自治会運営に協力したいと思った」と話しているという。会見した伊藤定勉町長は「該当する住民におわびする。職員研修を徹底し、再発防止に努める」とした。

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