温泉街ある福井県あわら市、能登半島地震の宿泊キャンセル4億9千万円 3月末まで、予約の3割近くに

あわら温泉の温泉街。宿泊キャンセルは予約の3割近くに=福井県あわら市温泉4丁目

 福井県あわら市は1月24日、能登半島地震による被害について、温泉旅館やビジネスホテルなど市内24の宿泊施設で予約をキャンセルされた宿泊費などの総額が3月末までで約4億9143万円に上ると明らかにした。キャンセル数は6592件で、予約されていた2万4556件の約27%に当たる。製造業や小売業などを含めた市内事業所全体の被害の推定総額は約12億9300万円とした。

 同日開かれたあわら市会全員協議会で、市側が18日時点の全体被害状況を説明した。宿泊施設の予約キャンセルは1月が4396件、2月は1522件、3月は674件だった。宿泊施設では、外壁のひびや壁面のずれ、客室内のテレビ破損、電灯落下など建物の被害もあり総額は推定約3億6100万円とした。

 宿泊業以外では、製造業や小売業など市内40事業所で、建物の一部損壊や傾斜、液状化による地盤沈下などがあり、被害額は推定約4億4100万円だった。

 宿泊施設、事業所の被害額はいずれも聞き取りによる。

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 このほか公共施設では、JR芦原温泉駅西口のアフレア、芦原小などで複数の亀裂や破損、建物外壁のひび割れなどがあった。

 被災者が公的支援を受けるのに必要な罹災証明の申請は、19日時点で202件で、うち152件については証明書を発行済み。

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