販売先なくなった一輪車117台、子どもたちへ 大阪の団体が京都府亀岡市に寄贈

寄贈された一輪車に乗る児童たち(亀岡市東別院町・東別院小)

 不要品の再利用に取り組む一般社団法人「ALL JAPAN TRADING」(大阪市)が、京都府亀岡市の小学校などに一輪車117台を寄贈した。東別院小(東別院町)には28台で、児童たちが早速試乗した。

 同法人は家財整理などで回収した物品をリユースして国内外に販売している。一輪車は、製造中止になった自転車などと一緒に国内メーカーから買い取った。自転車は海外輸出して販売できるが、一輪車は輸出先がなく活用を考えていた。

 使わなくなった絵の具やクレヨンを新たな使い手へとつなぐ亀岡市でのプロジェクト「巡り堂」に画材を提供している縁から申し出た。117台は希望があった小学校8校とかめおか児童クラブ(学童保育)9カ所に配られる。

 東別院小には17日、今西亮輔代表理事らが訪れた。同小には20台ほどがあるが、損傷している一輪車も多いという。児童たちは体育館でサドルの高さを調整し、乗り心地を確かめた。6年の児童(12)は「サドルの形が乗りやすい。(2人で握手をして回る)メリーゴーラウンドや100メートル競走で遊びたい」と喜んだ。

 今西さんは「捨てずに、『モノにも第二の人生を』という法人の考えにぴったりな再利用ができた」と話していた。

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