同伴69歳“アマ”の素顔は…畑岡奈紗が全米女子オープン3勝のレジェンドに感嘆

畑岡奈紗は世界ゴルフ殿堂入りのホリス・ステイシーとラウンド(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇LPGAドライブオン選手権 事前(24日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6557yd(パー71)

開幕前日、プロアマ戦の同伴者が全員女性というのも珍しい。中でも飛び抜けて上手な女性は、聞けば69歳。畑岡奈紗はキャディのグレッグ・ジョンストン氏から“素顔”を教えてもらい、さらにビックリしたという。

1977年からの2連覇を含め、「全米女子オープン」で歴代3位タイの通算3勝をマークしているホリス・ステイシー。1969年からは「全米女子ジュニア」で唯一の3連覇も達成しており、全米ゴルフ協会(USGA)の競技で6度のチャンピオンに輝いた。世界ゴルフ殿堂入りも果たしている。

岡本綾子に関するトークで盛り上がった(撮影/田辺安啓(JJ))

フロリダ州ブラデントンCCのメンバーという縁もあってプロアマに参加。後半9ホールを一緒に回った畑岡とは、岡本綾子の話でも盛り上がった。「去年、樋口(久子)さんと回った時も、すごかったんです。ピンにビシバシ…。(技術が)体に染みついているんですかね」。日本が誇るレジェンドとの時間を思い起こさせる充実のひと時だった。

最終9番(パー3)、ステイシーは同じグリーン左サイドからのアプローチを自分よりもピタッと寄せた。「54度で打ちなさい」―。言われた通りにウェッジを持ち替えてトライすると、最初は寄せきれなかったアングルから見事に成功した。「いろいろ教えてもらいましたし、楽しかったです」と笑顔で感謝をにじませた。

開催コースのメンバーとして助言も(撮影/田辺安啓(JJ))

初めてとなるコースはフラットな造りで木も少なく、連日フロリダらしい風も吹きつけている。ドナルド・ロス設計らしく砲台状になっているグリーンは、傾斜も強い。「ピンが切れるポジションは、結構限られてくるんじゃないかな。すごく小さなエリアに打っていかないといけないと思うので、ショットをうまくコントロールして、チャンスを決められたら」。弾道を低く抑えるため、セッティングも4UTから4Iにスイッチする見込みだ。

ショットの精度が求められるコース(撮影/田辺安啓(JJ))

前週、ホームコースでの開幕戦は週末にスコアを落として22位フィニッシュだった。当地を知り尽くしたレジェンドとの邂逅も力に変え、アクセルを踏み込んでいく。(フロリダ州ブラデントン/亀山泰宏)

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