長時間の同じ姿勢や運動不足などで生じやすい肩こり。現代の私たちのなかには、慢性的な肩こりに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
肩こりは放置すると、頭痛やめまい、心筋梗塞などの不調につながる恐れがあります。肩こりは悪化する前に解消・予防するのが大切です。
そこで今回は、肩こり解消のための対処法についてご紹介します! 簡単な方法ばかりなので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
なぜ肩こりは続く? 日常生活に潜む肩こりになりやすい要因を解説
肩こりの主な原因として、肩周辺の筋肉が緊張(収縮)した状態が続き、血流が悪くなることが挙げられます。(※1)では、具体的にどのような生活習慣が影響を与えるのでしょうか。
デスクワーク
デスクワーク中は気がついたら長時間同じ姿勢で作業している、なんてことも多いのではないでしょうか。前かがみの姿勢や肩が上がった状態が続くと、肩周りの筋肉が硬直し、肩こりの原因になります。
ストレスがたまっている
ストレスを受けると交感神経が優位になるため、筋肉が緊張した状態になります。筋肉が緊張して硬い状態が続くと、血管が圧迫されるため血行不良にもつながってしまいます。
姿勢が悪い
猫背になると頭が前に出てしまい、それを支えるために筋肉が疲れて硬くなってしまいます。したがって、普段から猫背だと肩こりを引き起こしやすいといわれています。
運動不足
運動不足で筋力が低下すると、リンパの流れや血行が悪くなります。これにより疲労物質などの老廃物がうまく排出されず、肩こりにつながる恐れがあるのです。
実は肩だけではない!? 首との関連性
首と肩周辺は多くの筋肉でつながっており、僧帽筋(そうぼうきん)はそのうちのひとつです。首の後ろから肩、背中にかけてある筋肉で、この筋肉が緊張することで肩こりが発生する可能性があります。
また、スマートフォンの普及などの影響で増加しているストレートネックが肩こりに関与しているかもしれません。ストレートネックは、本来湾曲しているはずの頸椎(首の骨)
が真っ直ぐになってしまうことをいいます。湾曲していることで重さを分散させているのに、頸椎が真っ直ぐかつ前傾姿勢になると一部の筋肉に大きな負担がかかり、肩こりにつながります。
つらい肩こりの対処法
ここからは、つらい肩こりへの対処法をご紹介します。
1.今すぐできる!座ってできる簡単ストレッチ
(1)背筋を伸ばして床、もしくはイスに座る。
(2)左腕をななめ下に伸ばす。
(3)右手は左耳の上あたりに添えて、ゆっくり頭を右に倒す。
(4)頭を起こして、左右の腕を入れ替えて(2)(3)を行う。
(5)頭を起こして両手を後頭部に添えて、頭を前に倒す。
(6)頭を起こして両手を鎖骨に添え、頭を後ろに倒す。
手の重みを頭に預けて、心地よく首筋を伸ばすことがポイントです。首筋を伸ばして、肩の力は抜きましょう。
2.姿勢を工夫する
猫背になりがちな人は、背筋を伸ばして肩の力を抜き、頭が前に出過ぎないよう意識しましょう。鏡があれば、横から自分の立ち姿を見るとチェックしやすいですよ。
3.運動を取り入れよう
日々の運動も大切です。ウォーキングなどの適度な運動を継続して行いましょう。適度な運動はストレス解消にも効果的なので、無理のない範囲で日常に取り入れて習慣化することをおすすめします。
肩こりには漢方薬もおすすめ
肩こりには、運動やストレッチなどの外からのアプローチに加えて、インナーケアも大切です。そのインナーケアのひとつとして、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。
漢方薬は自然由来の生薬で構成されており、肩こりの原因となる血行不良やストレス、過労、水分代謝の乱れなどに根本からアプローチすることができます。毎日決められた量を飲むだけなので、忙しい毎日にも取り入れやすいのが嬉しいポイントです。
肩こりの解消には、下記のような働きのある漢方薬から選びましょう。
・血流をよくして肩の筋肉をゆるめる
・肩の筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する
・水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する
・からだを温めて筋肉をゆるめる
・自律神経のバランスを整え、ストレスが原因の肩のこりを軽減する
肩こり解消におすすめの漢方薬
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
肩こりや頭重を和らげ、冷えも改善します。からだが疲れやすい人におすすめです。(※2)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
滞った血(けつ)のめぐりをよくすることで、肩こりや頭重に効果があります。比較的体力のある人に用いられます。(※3)
スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。例えば「あんしん漢方」では、AI(人工知能)を活用して漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれます。
スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
日々のストレッチで肩こりとおさらばしよう!
肩こりの原因は、日々の生活の中に多く潜んでいます。完全に避けるのは難しいかもしれませんが、姿勢を正すことや仕事の合間にストレッチを取り入れることなど、少しの意識が肩こりの解消・予防につながります。
ぜひ、気がついたときに今回ご紹介した対処方法を実践してみてください。
参考サイト
(※1)公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「肩こりに効く体操とは」
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)」
(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
<この記事を書いた人>
ヨガインストラクター・ライター
高橋かなこ
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。
自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
(ハピママ*/ あんしん漢方)