ブタの心臓弁を移植されたドイツ出身の音楽プロデューサーが82歳で死去 通算売上は8億5000万枚

ディスコグループ、ボニーMを作ったドイツ出身プロデューサー、フランク・ファリアンが死去した。82歳だった。

同グループのヒット曲『怪僧ラスプーチン』『ダディ・クール』を手掛けたことで知られ、フロリダ州マイアミの自宅で帰らぬ人となったフランク、2年前にブタの心臓弁の移植手術をした後のビルト誌とのインタビューでこう話していた。「私の心臓弁はきちんと動いているよ」「ミック・ジャガーも全く同じ心臓弁を付けたんだ」「ブタが私の中にいる!そのことに本当に感謝している」

そして処方された薬について、「バイアグラに似た有効成分が入ったもので、素晴らしい副作用がある。正直今私はセックスについて全然考えていないんだけどね。今日は良い食事をして、生きているだけで幸せを感じている」と語っていた。

しかしフランクの健康状態は悪化、車椅子生活になり、呼吸のための肺へのサポートも必要になっていた。また会話も困難になっていたそうで、元パートナーのイングリッド・‘ミリ‘・セギエスさんは最近フランクと会った時の様子について、「体はとても弱っていましたがそれでもエネルギーに満ち溢れていました」「ずっとレコーディングスタジオに座り、新しい音楽を制作していました」と同誌に明かしていた。

60年以上に渡ったキャリアを通して、8億5000万枚のレコードを売り上げたフランク、1970年代に活躍したボニーMの他、ラテンポップバンド、ノー・マーシーやポップバンドのミリ・ヴァニリの結成を手掛けた。

ちなみにミリ・ヴァニリは、1990年のグラミー賞での口パク疑惑で訴訟沙汰にもなっていた。

他にもミート・ローフやスティーヴィー・ワンダーらとの仕事でも知られるフランク、TOTOのメンバーやロビン・マッコーリーを招き結成したスーパーグループ、ファー・コーポレーションでは、レッド・ツェッペリンの『天国への階段』のカバーにより1985年10月に全英チャート8位に輝いていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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