トランプ氏集会での楽曲使用に激怒 作曲の英ギタリスト「今すぐシャットダウンしてくれ」

英ギタリストのジョニー・マーは、ドナルド・トランプ前大統領が政治集会でザ・スミスの曲を使用したことに激怒している。トランプ前大統領は昨年サウスダコタ州で行われた共和党の集会で、同バンドの1984年の楽曲『プリーズ・プリーズ・プリーズ・レット・ミー・ゲット・ホワット・アイ・ウォント』を流していた。これを受けてあるXユーザーがこのイベントのクリップを投稿、「2024年のトランプの集会では、予想以上にザ・スミスを聞くことになるだろう」と書き込んだのを目にした同曲の作曲者ジョニーは、「ああ...そうだったのか...。こんなことが起こるなんて、全く考えもしなかったよ。これは今すぐシャットダウンしてくれ」と返信した。

2020年に曲の使用停止命令とともに厳しい警告を送ったザ・ローリング・ストーンズを含め、他にも何人かのアーティストが、集会や選挙運動の際に自分たちの音楽を使用されたことで、トランプ前大統領を非難している。

ジョニーは、2018年のLP『コール・ザ・コメット』は、トランプ前大統領が米大統領に上り詰めたことやイギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)がインスピレーションとなったとして、同アルバムリリース前に雑誌の取材でこう語っていた。「僕はオルタナティブな社会を想像しようとしていた。ブレグジットやトランプやその他もろもろで起こったことのせいで、自分のクリエイティブな人生をあのクソどもに邪魔させまいと強く意を決してこのアルバムに臨んだんだ」「でも、この世界に生きていて、それについて何もできない。だからこのアルバムの大部分は、居場所のなさについてさ。それが政治システムによって強制されているものであっても、個人的な悪霊によるものであっても。僕はオルタナティブな社会を想像しようとしていたんだ」

そんなジョニーは以前、保守党党首だったデービッド・キャメロンが英ラジオ番組で、ザ・スミスの名曲『ディス・チャーミング・マン』を無人島へ持って行きたい曲のうちの1曲に選んだことを非難、「デービッド・キャメロン、ザ・スミスが好きだと言うのはやめてくれ。そんなのはダメだ。好きになることは禁止だ」とぼやいていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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