キャッシュカード5枚など詐取 現金246万円出金される 80代女性が被害 広島

広島県廿日市市で22日、警察を名乗る男ら2人組から高齢女性がキャッシュカードや通帳などを大量にだまし取られる被害があり、警察が注意を呼びかけています。

被害にあったのは、廿日市市内に住む80代の女性です。

警察によりますと、1月22日午後3時頃、女性の自宅の固定電話に警察を名乗る男から以下のような電話がかかってきました。

「警察です。あなたの名前のカードで10万円ずつ4回に分けて、合計40万円が引き出されています。廿日市でこのような事件が多いんです」

男の声は40代ぐらいで、標準語だったといいます。さらに、男は女性に対し、以下のような話をしたということです。

「引き出された40万円については、あなたの通帳にお金を入れてお返しします。これから私服の警察官を向かわせますので、通帳とキャッシュカードをあるだけ用意しておいてください。それらをお預かりして、こちらで入金した後、あなたの自宅に持っていきます」

女性が指示された通り、男との電話を切らず、金融機関の通帳3通(夫名義2通と女性名義1通)とキャッシュカード5枚(夫名義3枚と女性名義2枚)を用意して待っていたところ、別の男が自宅を訪ねてきました。40代くらいで中肉中背、黒い短髪で、黒いジャケットと長ズボンを着用していたといいます。

女性は訪ねてきた男に対し、そのまま通帳やキャッシュカードを全て手渡し、だまし取られたということです。

女性は夫と2人暮らしですが、当時、夫は入院中のため不在でした。女性が同日午後10時頃、不審に思って警察に相談し、被害が発覚したということです。

女性は警察に対し「暗証番号を教えた覚えはない」と話しているということですが、同日、キャッシュカード5枚の各口座から現金あわせて246万円が県内のATMで出金されていたということです。

警察は特殊詐欺事件とみて捜査するとともに、以下のように注意を呼びかけています。

●警察官が通帳やキャッシュカードを預かったり、暗証番号を聞くことはありません。 ●通帳やキャッシュカードを手渡したり、送らないでください。 ●暗証番号を他人に教えないでください。 ●このような電話がかかってきたら、すぐに110番通報してください。

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