リトアニアの歴史や文化紹介 福山通運社内に展示室開設 民族衣装や工芸品… ユダヤ人救った「命のビザ」も

運送大手の福山通運は25日、広島県福山市にある本社に、リトアニア共和国の歴史や文化を紹介する展示室を開設しました。

25日は、在福山リトアニア共和国名誉総領事館でもある福山通運の本社で、展示室の完成式典が開かれました。

2016年にリトアニアの視察団が、東京にある福山通運の施設を訪れたことが縁で、翌年、小丸成洋 社長が名誉領事に就任。現在では名誉総領事になっています。

完成した展示室は、約60平方メートル。駐日全権特命大使が協力と監修をして、商談室の一角を日本とリトアニアの友好を感じさせるコーナーへと変えました。

部屋の中には、民族衣装や工芸品のほか、第2次世界大戦中、ナチス・ドイツの迫害からユダヤ人たちの亡命へとつながった日本の外交官・杉原千畝 が発給したビザ、いわゆる「命のビザ」など32点展示されています。

福山通運 小丸成洋 社長
「(リトアニアとは)非常に距離が長いところでございます。しかしながら、やはり、人と人との和を通じて身近にリトアニアと日本、そしてそれを友好親善できますように努めていきたいというふうに思っております」

福山通運は、チャーター機によって交流を続けているほか、2019年には現地の大学に「小丸文庫」を設け、これまでおよそ600冊の日本語の図書を寄贈するなどしてきました。

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