歴史ある家屋で高校生が茶道体験 「丁寧な作法、日本人らしくて良いな」

重要文化財に指定された・旧尾藤家住宅で抹茶を味わう生徒たち(与謝野町加悦)

 宮津天橋高加悦谷学舎の生徒が、京都府与謝野町加悦の旧尾藤家住宅を訪れ、国の重要文化財に指定された家屋の見学や茶道の体験を通し、地域の歴史や伝統文化への理解を深めた。

 1年生47人が19日、三つのグループに分かれて館内を巡り、地元団体「与謝野町語りべの会」の会員が案内した。会員らは「歳徳神をお祭りするためにつるされた恵方棚は、その年の恵方の方向に向けて飾られている」など各部屋の特徴を解説した。

  茶道体験は掛け軸や生け花が飾られた和室で行われ、同高茶道部の講師市田富士子さん(63)が「お菓子や茶わんを手に取る際は、自分の左に座る人の方に手をつき『お先に』と礼をする」など作法のポイントを伝え、1人ずつ実践しながら抹茶を味わった。

 女子生徒(15)は「丁寧な作法が日本人らしくて良いなと思った。歴史ある部屋の雰囲気を感じられた」と笑顔を見せた。

 府が進める高校生伝統文化事業の一環で、昨年から実施している。

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