「いさはやバランスいい」-。長崎県諫早市への移住・定住につなげようと、市がPR動画を完成させた。諫早出身で市の「ふるさと特別大使」を務める体操男子の五輪金メダリスト、内村航平さんや地元の子どもたちが出演し、諫早の暮らしやすさをアピールしている。2月1日から市ホームページや博多駅のデジタルサイネージなどで公開予定。
移住に特化した同市のPR動画は初めて。福岡県在住の30~40代の移住検討層をメインターゲットにした内容で、フルバージョン(約2分)と、▽自然▽子育て▽グルメ▽アクセス▽文化スポーツ-のショートバージョン(各編15秒)がある。
いずれの動画にも、内村さんがフルーツバス停や眼鏡橋、本明川などで体操のポーズを決めるシーンが盛り込まれている。公募型プロポーザル方式で選ばれ、動画を制作したJR九州エージェンシーによると、魅力ある場所が多く子育てやスポーツの施設も充実している諫早の暮らしやすさと、内村さんの抜群のバランス力をかけ合わせ、「いさはやバランスいい」をコンセプトにした。
24日、市役所で試写会があり、同社関係者から概要説明を受けた大久保潔重市長は「より多くの人に見ていただけるようにPRし、定住、人口増につなげていきたい」と話した。
市によると、県と21市町で運営する「ながさき移住サポートセンター」への相談や、市の移住支援金を活用するなどして市が把握した市内移住者数は、同センター発足の2016年度が7人だったのに対し、昨年度は過去最多の93人。本年度はそれを上回る見込みという。一方、少子化や若者の県外流出が進んでおり、人口定着への取り組みが課題になっている。