避難受け皿の空き家足りず 羽咋市「バンク登録を」

 被災者を受け入れる空き家が不足しているとして、羽咋市が所有者に空き家バンク制度への登録を呼び掛けている。入居の問い合わせが連日寄せられる一方、地震で損傷した登録物件も多く、ニーズに応えられない状況という。市内だけでなく奥能登の避難者の受け皿として需要がさらに増えるとみられ、市は物件の確保を急ぐ。

 空き家バンクは、空き家を有効活用するため市が利用希望者に情報を提供する制度。市によると、地震前の登録物件は約50件で、もともと交渉中だった家屋や損傷した物件を除くと、すぐ使えそうな空き家は10件足らず。オーナーと連絡が取れず、状況を確かめられない家屋も多数ある。

 奥能登から2次避難先として利用したいとの問い合わせが続いており、市は大きな被害を受けていない空き家を登録するようホームページ上などで呼び掛け始めた。担当者は「貸し出しや売却を検討している所有者はぜひ連絡してほしい」と訴えている。宝達志水町でも空き家を募集している。

© 株式会社北國新聞社