〈1.1大震災〉植物園が消防前線基地に 能登町柳田 キリシマツツジは無事

全国の消防車両が待機する駐車場=23日正午、能登町柳田植物公園

 能登町の柳田植物公園が、全国から駆け付けた消防緊急援助隊の拠点として活用されている。園内には100台近くの消防車両が並び、損壊箇所を応急修理したレストランは隊員の休憩所に。住民が自然に親しむ憩いの公園から被災地支援の前線基地に様変わりしている。

 公園の指定管理者となっている能登みらい創造ネットワーク(能登町)によると、公園は昨年11月の石川県防災総合訓練で県外からの消防援助隊の訓練会場となった経緯があり、消防からの要請もあって3日から消防車両が集結した。

 レストランは地震で調理設備が壊れ、バーベキュー小屋は天井が落ちるなどの損壊が確認されたが、隊員らが休めるよう補修して開放。23日時点で東京都や神奈川県や兵庫県の消防隊が利用し、奥能登の各市町で救助、搬送活動などに当たっている。コテージは避難者の受け入れ施設として提供されている。

 園内の樹木は2、3本が倒れた程度で、保管している「のとキリシマツツジ」38鉢は全て無事だった。園内の道路にひび割れは見られるものの、4月には公園を仮オープンできる見込みという。竹内剛代表は「泥だらけになって帰ってくる隊員も多く、できるだけ協力したい」と話した。

のとキリシマツツジの無事を確認する竹内代表=23日正午

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