慣れ親しんだ紙面「読めて助かる」 宇奈月のホテルに北國新聞届き、満足げ

北國新聞を読む輪島市からの避難者=黒部市宇奈月温泉のホテル

 能登半島地震で輪島市の被災者が2次避難している黒部市宇奈月温泉の湯快リゾート宇奈月グランドホテルでは27日、到着から一夜明け、石川県の情報満載の北國新聞が早速届けられ、避難者が読み慣れた地元紙につぶさに見入った。

 黒部市が避難者受け入れに当たって、ふるさとの情報に触れたいだろうと手配し、ロビーに備えた。午前9時からの健康チェック後、すぐに手に取った木下春雄さん(84)=町野町=は長年にわたる愛読者で、避難所でも毎日読み続けた。ページをめくりながら、「北國新聞はとにかく見やすい。地震のことも石川県内の隅々まで、詳しく書かれとるし、ここでも読めて助かる」と話した。

 夫婦で避難した加波(かば)正子さん(81)=杉平町=は昼食前に目を通した。新聞を読むのは1日以降初めてで、「うちはずっと北國新聞。読みたて仕方なかってん。いやぁ、うれしや」と笑みをこぼした。「くらしの日記」など楽しみにしているコーナーも多いといい、「面白いげんて。大好きやわ」と満足げだった。

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