逃げる西彼・西海 追う3チーム 4強の争い、最終日へ 県下一周駅伝・第2日

【写真説明】 上位争いを繰り広げた4チーム。(右から)西彼・西海の5区中村(鎮西学院高)、大村・東彼の2区濱田(長崎国際大)、長崎の7区尾上(瓊浦高)、佐世保の11区山本羅(立大)=県内各地

 若い力の西彼・西海、総合力の大村・東彼、安定感の長崎、勢いの佐世保-。4強がそれぞれの“色”を出した第2日は、日間首位を獲得した佐世保から4位長崎まで5分32秒差という混戦になった。2日間の累計は西彼・西海が2位に5分36秒差をつけて一歩抜け出したが、最後まで「何が起こるか分からない」のが長丁場の駅伝。白熱の上位争いは最終日までもつれ込んだ。
 西彼・西海は2~5区の鎮西学院高勢4人が、いずれも区間2位以内で走ってチームに勢いをつけた。区間賞は3個と少なかったが、最後まで累計首位を守り、さらに差を広げた。澤勢総監督(エネルギーネットワーク長崎)は「西彼らしい若さは出せている」と手応えを口にした。
 大村・東彼はこの日、序盤の好走が結果につながった。2区濱田(長崎国際大)で先頭に出ると、10区まで日間首位をキープ。累計2位に浮上した。野口総監督(九州電通)は「前回までV2をしてきたチームとしてよく戦った。最終日につながった」と選手たちをたたえ、前を向いた。
 累計で3位の長崎、4位の佐世保と2位大村・東彼との差は、それぞれ2分8秒、3分46秒。長崎の本村総監督(長崎中央郵便局)は「2位争いに遅れないようにして、最後まで笑顔で走りきりたい」、佐世保の宮﨑総監督(佐世保市陸協)は「最終日は欲を出したいところと、出さないところのバランスを大切にして前を追いたい」と完全燃焼を誓っていた。
 県下一周はこれまで、最終日に数々のドラマが生まれてきた。西彼・西海が逃げるか、追う3チームが意地を見せるか。駅伝の醍醐味(だいごみ)が詰まったレースになりそうだ。

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