自家製の朝採りイチゴ、タルトで味わって 兵庫・多可町に移住の夫妻、ケーキ店オープン

自家製イチゴのタルトを販売する「いちご工舎」を開店した山本さん一家=多可町八千代区

 イチゴ農家を夢見て愛知県から兵庫県多可町に移住した山本貴大さん(38)と真佑子さん(40)夫妻が27日、ケーキ店「いちご工舎」を同町八千代区にオープンさせた。店舗兼自宅の隣にある畑で育てた朝採りのイチゴを主役にしたタルトなどを販売する。

 貴大さんは愛知県南知多町出身で、真佑子さんは兵庫県明石市出身。2人は10年ほど前に木工を学ぶ長野県の専門学校で出会い、結婚。貴大さんはイチゴの栽培や加工、ケーキ店運営を手がける農業法人で6年働き、夫婦での独立を模索するため退職した。

 開業場所を検討中、真佑子さんの帰郷ついでに立ち寄った多可町が頭に浮かんだ。のどかな風景が気に入り、2022年夏に移住検討者向け町営住宅に入居。町民から農地付き空き家を譲り受け開店を果たした。

 イチゴは土の栄養が果実に乗りやすい土耕栽培で完熟させる。看板商品のタルトは、山田錦の米粉を使ってさっくりした歯触りに。ホール型の5号米粉タルトが3800円(税込み)、食べやすいミニタルトが700円(同)。ロールケーキの発売も予定する。

 木-日曜と祝日の午前10時~午後4時。完売次第終了するため、予約が望ましい。LINE(ライン)の公式アカウント(@209dllfr)から。(伊田雄馬)

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