大阪国際女子マラソン 前田穂南が19年ぶりに日本記録更新 パリ五輪へ前進

日本記録を更新する2時間18分59秒でフィニッシュし、笑顔を見せる前田穂南(天満屋)=28日午後、大阪市東住吉区長居公園1、ヤンマースタジアム長居(撮影・長嶺麻子)

 第43回大阪国際女子マラソンは28日、大阪市のヤンマースタジアム長居発着の42.195キロで行われ、東京五輪代表の前田穂南(27)=天満屋、尼崎市立園田東中出身=が19年ぶりに日本記録を更新する2時間18分59秒で日本勢最高の2位に入り、パリ五輪代表へ大きく前進した。

 前田は21キロを過ぎてから先頭集団を抜け出し、最後まで日本人トップを譲ることなく、日本陸連のパリ五輪派遣設定タイム2時間21分41秒を突破した。3月の名古屋ウィメンズで前田の記録を上回る選手がいなければ、2大会連続の代表入りが決まる。

 東京五輪で33位にとどまった前田は、以降の故障や体調不良を乗り越えて日本記録を塗り替えた。従来の記録は2005年のベルリン・マラソンで野口みずきが樹立した2時間19分12秒だった。(長江優咲)

 【前田 穂南(まえだ・ほなみ)】尼崎市立園田東中で陸上を始める。17年8月の北海道マラソンで優勝。19年9月の「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」を2時間25分15秒で制して東京五輪代表に決定。20年2月に30キロで1時間38分35秒の日本記録を樹立した。21年の東京五輪は33位。大阪薫英女学院高出、天満屋。尼崎市出身。166センチ。27歳。

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