「急な揺れ」児童ら怖さ実感 阪神大震災29年に合わせ起震車体験

起震車の体験で、揺れを感じて机の下にもぐる子どもたち(京都府宇治市大久保町・西大久保小学校)

 阪神大震災の発生時期に合わせた地震の避難訓練がこのほど、京都府宇治市大久保町の西大久保小学校であった。毎年恒例で、今年は全校児童約330人と教員25人、地域住民約20人が参加。起震車の体験もあり、子どもたちは万一に備えた動きを確認した。

 この日の訓練では、校内放送で「京都府南部で震度5の地震が発生」と伝えられると、子どもたちが机の下に素早く身を隠した。教員が校内の状況を確認。理科室で火災が発生したと想定し、ハンカチで口を覆いながらグラウンドまで逃げた。

 西祐子校長は校庭に集まった児童を前に、能登半島地震に触れて「被災地では今も思うように学校生活を送れない子どもがいます。訓練を機に地震が起きたらどう動けばいいかを考え、家族と話し合って」と呼びかけた。

 防災学習の一環で、兵庫県淡路市の北淡震災記念公園を見学していた6年生は、起震車に乗り、左右の強い揺れを体感した。6年生の男子児童(12)は「急に揺れ出したことで地震の怖さが分かった。実際に起きても冷静に行動し、自分の命を守りたい」と話した。

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