「SDGsの認知度が高くない」声も 京都・宮津で「企業フォーラム」

地元企業による持続可能な地域社会の貢献などについて話し合われた「第1回みやづSDGs企業フォーラム」(宮津市浜町、市福祉・教育総合プラザ)

 「第1回みやづSDGs企業フォーラム」がこのほど、京都府宮津市浜町の市福祉・教育総合プラザで開かれた。パネルディスカッションなどで建設、福祉、食品卸売の地元企業の経営者や担当者が、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の理念に沿った「地域社会との共存」や「安全で働きがいのある職場環境の充実」の取り組みについて意見を交わした。

 SDGsの具体的な実践報告について、社会福祉法人「北星会」(同市宮村)は、高齢者世帯向けの配食サービス事業や同会の各施設を災害時の避難所として使えるように整備していることを挙げた。

 食品卸売業の磯野開化堂(同市魚屋)は、商品のお茶のパッケージに市内の観光情報にアクセスできるQRコードを付ける工夫を紹介。金下建設(同市須津)は、新入社員に所属部署とは別の他部署の先輩社員を相談相手として配置し、日頃の悩みを聞くといった取り組みを語った。

 福知山公立大の杉岡秀紀准教授ら識者を交えたパネルディスカッションでは、「住民が集う交流スペースを設けたが、コロナ禍もあって利用が進まなかった」(北星会)、「SDGsの取り組みについて、市内での認知度が高くない」(磯野開化堂)などの課題が指摘された。

 宮津商工会議所と宮津市が主催した。

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