クロップ監督がリヴァプールで獲得した「最強の5選手」

この夏にリヴァプールを退任することを発表したユルゲン・クロップ監督。2015-16の途中から率いてきたチームを世界トップクラスの強豪に変貌させ、プレミアリーグ優勝やチャンピオンズリーグ制覇という成功に導いた。

今回はそのユルゲン・クロップ監督がリヴァプールでの8年間で獲得してきた選手の中から「ベスト5」をリストアップ。

アンディ・ロバートソン

リヴァプール加入:2017年

加入元:ハル・シティ

ユルゲン・クロップ監督がリヴァプールで獲得した「最もお買い得な選手」といえるだろう。アンディ・ロバートソンはハル・シティからわずか800万ポンド(およそ15.1億円)の移籍金で迎え入れられた。

当初はバックアップでスタートしたものの、半年後には左サイドバックのレギュラーポジションを奪取。2018-19シーズンはプレミアリーグで11アシストを記録し、右サイドのトレント・アレクサンダー=アーノルドとともにベストイレブンに選ばれている。

攻守に渡って隙のない万能性、90分を通して走り続けられるスタミナ、毎年のように数多くの試合に出場できるタフさ。おそらく「世界で最も信頼性の高い左サイドバック」である。

アリソン

リヴァプール加入:2018年

加入元:ローマ

2018年5月に行われたUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦で、ロリス・カリウスが残念なパフォーマンスを見せたリヴァプール。その時にポジションを争っていたミニョレも安定感がなく、ゴールキーパーのポジションは大きな課題だった。

そこでゴールキーパーとしては当時の移籍金最高額となる7250万ユーロ(およそ116.5億円)を費やし、ローマからアリソンを獲得。その記録は数週間後にケパ・アリサバラガに抜かれてしまったが、明らかにこちらのほうが価値があった。

すぐにレギュラーポジションを獲得し、開幕戦からいきなり20試合無敗という結果を導く。さらにプレミアリーグで21回のクリーンシートを達成し、チャンピオンズリーグ優勝も果たしている。

フィルヒル・ファン・ダイク

リヴァプール加入:2018年

加入元:サウサンプトン

ユルゲン・クロップ監督がリヴァプールで獲得した選手の中で、最も「影響力があった」のはおそらくフィルヒル・ファン・ダイクだ。彼の加入こそがクラブに多くのタイトルをもたらしたといっていい。

2017年夏にリヴァプールは彼の獲得に動いたが、交渉がまとまらずに破談となった。しかしその半年後には7500万ポンド(およそ141.2億円)もの移籍金を準備し、サウサンプトンを説き伏せた。

シーズン途中の加入になったがすぐにリヴァプールの課題であったディフェンスを劇的に改善させ、脆かったリヴァプールを「勝てるチーム」に変貌させた。

サディオ・マネ

リヴァプール加入:2016年

加入元:サウサンプトン

レッドブル・ザルツブルクとサウサンプトンを経て、2016年夏にリヴァプールへと加入したサディオ・マネ。ユルゲン・クロップ監督が就任してから初の夏のマーケットで、3400万ポンド(およそ64億円)もの移籍金が支払われた大型補強だった。

1年目から13ゴールを決めて期待に応え、さらにモハメド・サラーが加入してからは「サラー+フィルミーノ+マネ」の伝説的な3トップを形成。前線からの激しいプレッシング、鋭い切り替え、そしてどこからもゴールが取れる、アシストもできるという万能性で活躍を見せた。

2022年にリヴァプールを離れるまでの6シーズンで269試合に出場して120ゴール。プレミアリーグではその6年全てで2桁ゴールを決めている。

モハメド・サラー

リヴァプール加入:2017年

加入元:ローマ

リヴァプール「アカデミー出身のベストイレブン」

チェルシーでプレミアリーグを戦い、全く成功できなかったモハメド・サラー。それからイタリア・セリエAに渡ってプレーしていたが、リヴァプールは3650万ポンド(およそ68.7億円)の移籍金を投じて彼をイングランドに呼び戻した。

それまでのキャリアで一度もシーズン20ゴールを決めたことがなかったサラーであるが、サディオ・マネやロベルト・フィルミーノのサポートもあって1年目から32ゴールを奪取し、得点王も獲得した。

更にそれからも毎年のように得点を量産し、リヴァプールの絶対的なエースとして君臨。フィルミーノやマネが退団したあともその影響力と決定力に衰えはない。

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