京都府京田辺市で学生運営のカレーカフェ好評 小学生は100円という安さ、その理由は?

カフェで提供している規格外の野菜などを使ったカレー(京田辺市三山木中央・市南部まちづくりセンター)

 同志社大学の学生たちが、京田辺市南部まちづくりセンター(京都府京田辺市三山木中央)で、規格外で出荷できない野菜や寄付を受けた米を使ったカレーを提供するカフェ運営に取り組んでいる。フードロス問題の解決や食育につなげようと企画。味はもちろん小学生は100円という安さもあって好評を得ている。

 同センターには曜日ごとに運営者が替わるコミュニティカフェがある。日頃利用していた同大学4年の早川祐太さん(23)が、地域の課題解決につながる取り組みを目指し、サークルの後輩に声を掛けて企画した。

 フードロスの削減につなげ、センターを利用する子どもたちにたくさん食べてもらえるようにと、形が悪く出荷に適さなかったり、売り切れなかったりした地元産の野菜を活用したカレーを提供することに決め、6月に「GOOD JOB cafe」と名付けてオープンした。

 農産物直売所や農業に取り組む障害者就労支援事業所、地域の農家らを、学生自らバイクや自転車で回ったりして野菜を無料で引き取る。米は市内のフードバンクから寄付を受ける。家庭的な味にこだわったカレーは、大人は700円だが、小学生は100円という安さ。100円クーポンを寄付することもでき、それを使えば小学生は無料で食べられる。すでに150枚超の利用があるという。

 現在は学生9人が携わる。常連の三山木小学校5年の児童(11)は「ナスが嫌いだったけどここのカレーで克服できた。カフェができて良かった」と笑顔で語った。早川さんは「さまざまな人とのつながりができたことがうれしい」と話す。卒業後は後輩が運営を引き継ぐ予定だ。

 営業は第1、2、4金曜日の午前11時~午後7時。

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