プロバスケットボール「Bリーグ」の試合中に南海トラフ巨大地震の発生を想定した訓練 選手と観客1300人が参加 “雑踏事故”などの二次災害を防ぐ

東海地方でも地震への備えに関心が高まっています。プロバスケットボール「Bリーグ」の会場では…

(アナウンス)
「緊急地震速報がありました。試合を中断します。強い揺れに警戒してください」

名古屋市中区にあるドルフィンズアリーナでは、27日に避難訓練が行われました。

訓練は試合中に南海トラフ巨大地震が起き、震度6強の揺れを観測した想定で行われ、観客らは頭を守ります。

建物は震度7の揺れにも耐えられるよう耐震補強されているため、地震の際はその場に「待機」して慌てないことが基本です。

(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・園部祐大事業計画課長)
「1000人超えるような規模の方が、一斉に退避することによる二次災害ですね。雑踏事故などが起きるのが一番危険」

ただ、今回の訓練では…

(スタッフ)
「ゆっくりとお進みください」

天井から吊り物が落下するおそれがある場合などは、建物の外に出る必要があり、今回はこうした場合にも備えて消防の指導のもと、スタッフらの誘導に従って観客が外に避難する訓練も行われました。

(訓練の参加者)
「能登のこともあったので、実際に地震が起きた時にどういう風に避難できるかを身に感じたいと思って」
「いつ何があるかわからないので、たくさん人が集まる所で、シミュレーションしておけば安心」

能登半島地震を受けて行われた今回の訓練。実は選手たちは訓練のために公式戦後に模擬試合を行い、観客も約1300人が参加しました。こうした大規模な訓練は、Bリーグでは初めての試みだということです。

(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・園部祐大事業計画課長)
「ご協力いただけたことは、ありがたいと思っている。スムーズに退避の誘導ができたのではないかと感じている」

将来、必ずやってくる巨大地震に備え、ドルフィンズアリーナでは今後、けが人が出たケースなど様々な状況を想定した訓練を行う方針です。

© CBCテレビ