高崎で朝鮮人追悼碑の撤去開始 市民団体設置、群馬県が代執行

「群馬の森」に設置された朝鮮人労働者の追悼碑の撤去工事を前に、行政代執行開始を宣言する県職員(右端)=29日午前、群馬県高崎市(群馬県提供)

 群馬県は29日、同県高崎市の県立公園「群馬の森」に市民団体が設置した朝鮮人労働者の追悼碑の撤去工事を開始した。県が設置許可を更新せず、後継の市民団体に撤去を求めたが、応じなかったため行政代執行した。2月11日まで公園を閉鎖し、工事を行う。費用約3千万円は団体側に請求する。

 県内では太平洋戦争中、軍需工場や鉱山で朝鮮半島出身者が働いていた。市民団体は、群馬の森が旧陸軍の岩鼻火薬製造所の跡地だった縁に着目し、碑の建立を要望した。

 碑は2004年に「政治的行事を行わない」との条件で許可を受け設置された。

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