「少しでも心が休まれば」- 支援の手、寄り添い支え合い 能登半島地震、被災者を勇気づける人々

日本赤十字社は「道の駅」に救護所を設営。体調を崩した母親の診察中、看護師が子どもたちの遊び相手になっていた。マスク越しに優しい笑顔がのぞく=石川県珠洲市野々江町、道の駅すずなり

 倒壊した建物も、大火で焼け残ったがれきも、いまだ手付かずのまま。身を寄せた避難所での生活は終わりが見えず、余震に加え、厳しい寒さと大雪への心配が募る。

 1月下旬、能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲(すず)市や輪島市などを取材した。不安を抱えながら不自由な暮らしを続ける人たちに寄り添い、支えようとする各分野のプロ、ボランティアたちに会った。「東日本大震災の時の恩返しを」「少しでも心が休まれば」-。一人一人の思いが、被災者を勇気づける。(笠原次郎)

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