集客施設を狙った不審者や不審物への対応を強化しようと、宇都宮中央署などは29日、県総合文化センターで合同対処訓練を実施した。署員や県警機動隊員、センターの職員計約70人が参加した。
不審者が緑色の液体が入った不審物をセンター内のサブホールに置いた状況を想定。センターの職員が通報し、来場客を避難誘導した。駆け付けた署員が刃物を持った不審者を確保。機動隊員が体調不良者を搬送し、不審物を処理した。訓練では署員が刺股の取り扱い方を職員に実演し、指導した。
センターを運営する「とちぎ未来づくり財団」の千金楽宏(ちぎらひろし)理事長(62)は訓練後、「危機意識を高め、緊張感を持って業務に当たってほしい」と職員に呼びかけた。同署の坂入和幸(さかいりかずゆき)警備課長は「センターと警察で協力し、多くの人が安心して利用できる環境をつくっていく」と強調した。