「スイデンテラス」モデルに全国で農業ホテル ヤマガタデザイン(鶴岡)、東京の会社と連携

 鶴岡市のまちづくり会社ヤマガタデザイン(山中大介社長)は29日、不動産会社「日本エスコン」(東京)と連携し、農業をコンセプトにしたホテルを全国で展開すると発表した。同社が手がける宿泊施設「ショウナイホテルスイデンテラス」をモデルとし、2024年内に県外事業化の第1弾を目指す考えだ。

 ヤマガタデザインは2018年、同市北京田にスイデンテラスを開設した。四季折々の水田風景の眺め、天然温泉やサウナ、庄内の旬の食材をテーマにした食事などを売りにしており、年間約6万人の宿泊利用があるという。

 そうしたノウハウを生かし、各地域の「農」をテーマに掲げたホテル「スイデンリゾート(仮称)」を全国に広げる。ホテル開発などで実績がある日本エスコンと、グループ社でスイデンテラスを運営するヤマガタデザインリゾート(鶴岡市)が業務提携。農業事業を担当する有機米デザイン(東京)が、日本エスコンを引受先とした第三者割当増資で2億円を資金調達した。

 全国進出に関し、農業が盛んなエリアで候補地の検討を進めている。ヤマガタデザインのグループ2社は施設運営やエリア内の農業支援を、日本エスコンは開発企画や不動産への投資を担う。山中社長は「スイデンリゾートを展開することで、全国の地方活性化に大きく貢献できると考えている」とコメントした。

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