井上ひさしさんの書斎、再現へ着工 川西・フレンドリープラザ

現地工事が始まった遅筆堂文庫の一画=川西町フレンドリープラザ

 川西町が進めている、同町出身の作家・劇作家井上ひさしさん(1934~2010年)の書斎を町フレンドリープラザ内に再現する事業の現地工事が29日、同プラザで始まった。井上さんをしのぶ文学忌「吉里吉里忌(きりきりき)」前日の4月13日に公開する予定。

 プラザ内の遅筆堂文庫の一画に、神奈川県鎌倉市の自宅で執筆活動を行った書斎を再現する。29日は床の養生作業や照明の配線工事といった作業を行った。工事後、文具や蔵書などを順次並べていく。工事に伴い、同プラザ内の町立図書館と同文庫は来月13日まで休館となる。

 同文庫の阿部孝夫館長は「再現する書斎の窓からは、井上さんが幼少期に遊んだと伝わる森も見える。完成したら井上さんの息遣いを肌で感じてほしい」と話していた。

© 株式会社山形新聞社