トヨタ グループ各社の相次ぐ不正で「創業の原点を見失っている」と豊田章男会長が謝罪 「ランドクルーザー」や「ハイエース」など10車種の出荷ストップ

グループ各社の相次ぐ不正に揺れているトヨタ自動車。豊田章男会長は先ほど名古屋市内で開かれた会見で謝罪しました。

(トヨタ自動車・豊田章男会長)
「次の道を発明しよう。私自身が責任者としてグループの変革をリードしてまいります」

30日午後、名古屋市内で開かれた会見でトヨタ自動車の豊田章男会長が発表したのは、グループ17社の「グループビジョン」。「創業の原点を見失っている」として「グループが進むべき方向を示し、立ち戻る場所を作る」と力を込めた上で、一連の不正について謝罪しました。

(トヨタ自動車・豊田章男会長)
「日野自動車・ダイハツ工業・豊田自動織機の相次ぐ不正により、お客さまをはじめ、ステークホルダーの皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」

まさにトヨタの「ルーツ」でもある、グループの豊田自動織機では去年、フォークリフト用のエンジンの認証取得に関する不正が発覚。そして29日、新たに自動車用ディーゼルエンジン3機種でも不正が明らかになりました。

「ランドクルーザー」や「ハイエース」など10車種の出荷ストップ

(越智駿平記者)
「午前9時前です。豊田自動織機・碧南工場に国交省の職員が検査に入ります」

国は30日朝から立ち入り検査を行い、結果によってはダイハツと同様に型式指定の取り消しなどの対応を取る可能性があるとしています。

(豊田自動織機・高木博康執行職)
「こうしたことを再び起こさないように、しっかりと検査を受けてまいりたい」

トヨタ自動車は、このエンジンの供給を受けている「ランドクルーザー」や「ハイエース」など10車種の出荷をストップ。生産工程を確認する必要があるとの理由で、国内4つの自動車工場、6つの生産ラインで2月1日まで稼働を停止する予定です。

(トヨタ自動車・豊田章男会長)
「お客様の信頼を裏切り、認証制度の根底を揺るがす極めて重いことであると受け止めております。グループ責任者としておわび申し上げます。お客さまから信頼を取り戻すことは時間がかかることだと思います」

従業員に求められる「心構え」として、「誠実さ」や「対話」を掲げた豊田章男会長。奇しくも30日、「4年連続販売台数世界一」を発表した「世界のトヨタ」は、いま、大きな「壁」に直面しています。

© CBCテレビ